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心得情報010 お金をもらうということ

芸能界を目指す人は、貧乏生活をする事が多い。なんでそんなにお金をもらえないのでしょうか?

お金をもらうという事は、この業界では大なり小なり『売れる』事を意味します。
歌でも、芝居でも、映像でもそうですが、『売れる』とは大小の差があるにしろ、『人から認められ』、
それの代価として、その人に関連した商品を『買ってもらう』事になります。

これは、簡単に言ってしまえば『対価取り引き』です。

昔によくあった例として、お父さんの肩を10分揉んだら¥100をお駄賃にもらう。
こんな経験ありませんか?

ようは、他人の中にニーズ(要望や欲求など)というものがあり、それを自分が大なり小なり提供し
その提供した側として代価となるもの(お金)をもらう仕組みです。

商売の基本構造でもあり、群れを形成し活動する動物の役割分担でもあります。
芸能界でもそれは同じです。

芸能界は、エンターテイメントと呼ばれ、また娯楽産業とも呼ばれます。

これは、生きていく為に必要な「衣」「食」「住」からは外れ、生活を豊かにするプラスαの産業であり
この産業がなくても、人間は生きていける事を指します。
(現代の世の中では、一概に不要とは言えないかもしれませんが・・・) 

と、いう事は・・・
この産業は、人によっては「不要」なものでもある訳です。

TVに出演する芸能タレント・・・TVのない生活では、存在すら知り得ません。
劇場で公演を行う俳優・・・劇場に行かなければ、何する人ぞ。
ミュージシャン・・・音楽なんか聴かないよ。

これで商売は出来なくなります。そういった人には、芸能人は存在する意味すらなくなります。
それくらい危うい職業なんです。

と、いう事は、誰でもなれる職業ではないのは、想像がつくかと思います。

生きていく為に必要な「衣」「食」「住」に関係しないけれど、生活を楽しむ為の『何か』を
提供する職人です。

ですので、楽しんでもらえなければ、お金をもらう資格はありません!

つまんない芝居を観てもらって、お客さんからお金を頂く。そんな権利、どこにありますか?
うるさい音楽を渡されて、なんでお金を渡さないといけないのでしょうか?
何も感じない放送を聴いて、なんでその関連商品を買う必要があるのでしょうか?

この娯楽産業でお金をもらう権利があるのは、「お客さんに楽しんでもらえた人だけ」です。
これは、他人よりも秀でた能力が必要です。

「あなたは、自分の活動を通じて、その作品に触れた人に楽しんでもらえていますか?」
その大きさが、今の「あなたがもらえている賃金」です。

「そんなはずはないっ! もっと楽しんでもらえているはずだ」
そう思う人は、今、自分が関連している作品の料金を上げてみれば判ります。

お客さんは、シビアです。今の世の中、お金を出しても欲しい『他の娯楽』は、沢山あります。

その中の1つが、自分のやっている職業なんだという事を気付くべきです。

「自分の作品の良さを判るヤツは少ないのさ」
そう思う人は、自分はお金をもらえないと自覚すべきです。

あなたが生んだ作品の価値を見出せない。それは代価を支払う気にはならないという事です。
そういった人は「自分の方向性を変えろ!」とは言いません。
ただし理解してもらう努力をしなければいけません。

一番、最悪なのが、お客さんを否定する事です。

あなたにお金を払ってくれる可能性があるのは、視聴者です。
その人達の感性を否定する限り、あなたが評価される理由はありません。
視聴者の気持ちを理解し、その上で、あなたの主張をエッセンスとして入れていき、
理解してもらい、さらに「それっていいね」と感じてもらえない限り、お金はもらえません。

芸能界は、多数の視聴者からの評価で、もらえる賃金が変わってきます。

技術レベルの向上も、もちろん必要ですが、忘れてはいけないのは、
作品を視聴してもらったお客さんの評価や反応を真摯に受け止める事です。
お客さん(お金を払う人)のいないところには、ビジネス(お金をもらうこと)は存在できません。
ビジネスが出来ないという事は、お金はもらえない。

お金をもらうという事は、ビジネスであり、それはお金を払ってくれる人がいるって事を
絶対に忘れてはいけません。
この仕組みを気付けない人は、沢山のお金がなかなか手に入らないかもしれません。

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